在留資格「特定特定技能1号」とは

特定技能1号は「特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格」とされています。

取得の要件に学力などは関係なく、指定された試験で就労に必要な技能レベルを測り、即戦力として働ける人材が取得できます。特定技能1号の特徴には、以下が挙げられます。

  • 在留期間:通算で上限5年、1年・6カ月・4カ月ごとの更新
  • 家族帯同:認められていない
  • 受入れる企業または登録支援機関によるサポートが義務
  • 雇用形態:直接雇用、ただし農業と漁業は派遣が可能
  • 単純労働を含む幅広い業務に従事可能
  • 技能実習から在留資格を変更(移行)することができる
  • 日本語レベル:試験で確認(JLPTのN4以上、JFT-basic200点以上)

人手不足が深刻な特定産業12分野では外国人の単純労働も併せて行る就労ビザがほとんどありませんでしたが、特定技能ができたことで、幅広い業務に従事できる外国人を雇用することができるようになりました。
技能実習生が実習期間を終えた後に更に日本で働き続けるために取得する在留資格でもあります。

日本では人手不足で悩む産業が更に増えていることから、新たに4分野が対象として追加されることになりました。
受け入れがいつから開始するかなどはまだ未定です。

追加4分野、特定技能1号の在留資格申請に必要な要件などの詳細は、後ほど解説します。


特定技能2号【対象は11分野】

特定技能2号は「特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格」とされています。 さきほどの1号と比較して、技能レベルが高い人材が取得することができます。 特定技能2号はもともと「建設業」「造船・舶用工業」の2分野でしたが、2023年に介護分野を除く11分野へ対象を拡大しました。

特定技能2号も試験合格によって取得が可能で、2023年秋から一部を除く分野で実施されています。 特定技能2号の特徴には、以下が挙げられます。

  • 在留期間:更新の上限なし、3年・1年・6カ月ごとの更新
  • 家族帯同:要件を満たせば認められる
  • 受入れる企業または登録支援機関によるサポートは不要
  • 雇用形態:直接雇用、ただし農業と漁業は派遣が可能
  • 単純労働を含む幅広い業務に従事可能
  • 永住権の取得:要件を満たせる可能性がある
  • 日本語レベル:分野によって異なる

受け入れる企業の要件

特定技能外国人を受け入れるためには以下の要件が必要です。

・受け入れ企業の業界が特定産業分野である

・特定技能外国人を雇用する前に対象の協議会へ加入 ※20204年6月14日から

・特定技能外国人1号への支援計画の策定実施(雇用後に支援を行う)

そのほかにも、分野によって受け入れ可能な業態や細かい要件がある場合があります。詳細はお問い合わせください。

企業が「特定技能」外国人を採用するメリット

「特定技能」は外国人労働者が単純労働を含む幅広い業務に従事できることが最大のメリットです

いままで、単純労働に従事できる資格は永住者などの身分に基づいた在留資格のみだったため、人材の母数が多くはありませんでした。

「特定技能」は学歴や関連業務の従事経験を求められないため、外国人材側のハードルが低く、人材の出現率も高めです。また、今後は「技能実習制度」が廃止となり「育成就労制度」が施行されます。育成就労制度では、「特定技能」への移行が前提となります。さらに特定技能2号の対象分野も拡大したことから、外国人労働者が日本就労におけるキャリアパスが描きやすくなること、2号になれば家族帯同もできるようになります。

これらによって特定技能を目指す外国人が増え、更に採用をしやすくなることが予想されます。

特定技能で就労が可能な分野(業種)

特定技能」の対象分野(業種)は以下の12種です。これらは国内で充分な人材を確保できないとされ、特定産業分野に指定されています。また、特定技能1号には4分野が追加されることが決定しています。

「農業」と「漁業」分野においてのみ、 派遣での雇用が可能


分野名特定技能1号特定技能2号
介護
ビルクリーニング〇 ※2023年追加
素形材・産業機械・電子情報関連産業(製造分野)
※工業製品製造業に名称変更予定
〇 ※2023年追加
建設
造船・船舶工業
自動車整備〇 ※2023年追加
航空〇 ※2023年追加
宿泊〇 ※2023年追加
農業〇 ※2023年追加
漁業〇 ※2023年追加
飲食料品製造業〇 ※2023年追加
外食業〇 ※2023年追加
自動車運送業追加決定
鉄道追加決定
林業追加決定
木材産業追加決定

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